NDロードスターのエンジンについて

 さて、発売当初は1.5lしかなかったエンジンですが、2018年現在では幌車では1.5Lのみ、、RFという電動開閉式メタルトップは2Lのみ、
そして北米輸出仕様は1.5Lはなく2Lのみという2つ?のエンジングレードがあります。

日本仕様 S  1.5L               131HP/7000rpm    15.3kgm/4800rpm         990s      
日本仕様 RF 2.0L               158HP/6000rpm    20.4kgs/4600rpm          1100s      
北米仕様    2.0L               155HP/6000rpm    20.5kgm/4600rpm         1058s
アバルト124スパイダー 1.4Lターボ     170HP/5500rpm     25.5kgm/2500rpm        1130kg     

それぞれのスペックはたぶんこんな感じです(アバルトはおまけ)。北米仕様とRFで微妙にスペックが違う気がしますが、同じなんですかね…わかりません。

1,5Lが非力なので、パワーが欲しいかたには不満だというのがあります、私ももう少しトルクが欲しいとは思いますが、それが様々のものと
トレードオフの関係にあるので、悩ましいところです。
 現状でRFに積んだ2,0Lと幌の1,5Lエンジンをグレードとして選べれば文句もでないのとは思いますが…。

 ネットから適当に引っ張ってきた画像なんでなんなんですが…、
左が1.5Lベースエンジン(だと思う)で、右がロードスターの1.5Lエンジン、縮尺が違うんで見にくいですが、完全に別物ですな。
トルクの谷もなくなりレヴも高められてフラットトルクで鍛造クランクシャフトもおごられ高回転までスムーズに回るのがわかりますね。
それに車体側も含め音のチューニングまで煮詰められている、実にいいエンジン音を奏でます。

で、こちらがたぶん2.0Lだと思います、これまた上まできれいに回る感じです
、惜しむらくはレヴが1.5Lに比べ低いところですかね(1.5Lは鍛造クランクシャフトがおごられている)。
ですが絶対的なパワーのアドバンテージは2.0Lです、とはいってもスポーツカーとすればどちらにしろ非力ですが…。

2.0Lと1.5Lを比べる問題なんてのはこのNDロードスターだけなんじゃないでしょうか、他の車だったら1.5Lの完全上位が2.0Lで、
メーカーも2.0L押しで、1.5Lはその廉価版というのが普通だと思うんですけど、だけどこのNDだけはメーカーは1.5L押しなんです。
開発段階から1.5Lありきでエンジンにもお金をかけて開発されてる、そもそも2.0Lは出ないはずだった。
開発費を歴代で一番かけて新型車をわざわざパワーダウンして遅くしてまで販売する、スペックだけなら退化している、価格はアップしている…、とんでもないことだと思う。
スペック原理主義がはびこる現代でこのNDの投じた一石はみごとな波紋を創り出している気がしますね。

さて、ここでNDの幌車とRFでの乗り味を比較してみます。私が実際乗った感覚とスペックをみていくと、なるほどといった味付け(キャラクター付け)がされています。
あくまでも私見による比較になってしまいますが。

まず、幌車MTとRFのMTとの比較です。
回転フィーリングは1.5Lに軍配が上がります、音や伸びというかレヴまでの回り方が絶妙です、開発にお金かかってますね、
ですが2.0Lがだめかというとそうではなくこれまたいい回り方をします、が、ギア比が1.5Lと同じためすぐレヴに当たってしまいますし、
若干低回転側にトルクのピークがあるので、高回転までわざわざ引っ張るよりトルクにのってシフトアップしていく方が気持ちよくはしれます。
トルクは2,0Lのほうが低回転から余裕があるので、比較的ギアを選ばずよりイージーに走れます。
MTで選ぶなら私個人は1.5Lだと思います、新開発の6速マニュアルミッションと高回転化された1.5Lとのパッケージが絶妙だと思います。
引っ張っても良し、シフトアップしても良しといった面白みがあります。信号の多い街中とクネクネした山道が多い日本にはマッチしてると思います。
ですが高速道路での移動はRFが圧倒的勝利ですがね。

続いて幌車ATとRFのATの比較です。
MTの場合と違い、ATはRF2.0L用にミッションがよりハイギアに変更されて、トルクとパワーを
余すところなく使っている感じがします、ギア比とのマッチがいい、ATなので限界まで引っ張る要素もあまりないのでレヴの低下もあまりネガになっておらず、
普通に2ペダルで走っている感じでは実用域のトルクの太い2.0Lに完全に軍配があがります、若干マイルドな足回りとこのATとの組み合わせはツーリングカーとう感じで
いいと思います。というかATの場合、比べるとどうしても1.5Lの非力さが出てしまう感じがします。

販売の割合も幌車とRFでMTとATの割合が逆転してるみたいで面白いですね、幌では7:3でMTが多く、RFではその逆。
まあですが、どのような組み合わせでもNDロードスターということはかわりませんからガラっと違う車の様なんてことはないんでどれを選んでもいいと思います。
NDはNDです、他の車から見ればオーナーにしかわからないような違いだと思います。

ザクっと言うとRFは重量約一割増に対して、パワーが約2割増、差し引き1割ほどの加速性能アップ、実際乗ってみてもフィーリングとしてそのくらいの感じでした。
乗り比べれば明確にわかるんですがどちらにしてもスポーツカーの加速性能としては遅い部類にはいるでしょうね。
ということは北米仕様は1.15倍くらいの乗り味なんでしょうかね、乗ったことないのでわかりませんが…。

追記
RFの2Lエンジンがマイナーチェンジで184PSになった!!

2018年夏、ついにRFのエンジンにメーカーの手が入り、26馬力もアップしやがりました…(その前にRF買った人は…)。
ま、まあ、改良されるのいいことですね、レヴも上がり、トルクの谷も埋められ、1.5Lエンジンのように軽快に上まで回るようになりました。
このエンジンが乗るなら幌車も2L化するのはありだと自分はおもいます。実にイイ走りを予感させます。
というかたぶん2L化するんだとは思いますがね…(ここまでやっといてね〜)。
私個人も1.5Lの現状から若干のパンチ力を求める方なんで、このパワーはうらやましい限りなんですが、
1.5Lでもやりようによっては150〜160PSあたりまではいけそうな気がします。
逆に幌車のエンジンも2L化されてエンジングレードが2L一本になったら、1.5L幌車が希少になるかも…。
ちなみにRFと同時に幌車1.5Lも1PSアップして132PSになったようです、ぜんぜん悔しくないです。